コモンプレイス・ジャーナリング・バレットジャーナルの違いと使い方|書くことで整う3つのノート術

3つの手帳術比較

こんにちは!みすずです。

日記、メモ、アイデア帳――
自分のために文字を綴る時間には、心を整えたり思考を深めたり、ふとした発見があったりと、さまざまな効能があります。

今回ご紹介するのは、思考や感情を整理し、自分を深く見つめ直すための3つの書く習慣です。

「コモンプレイス」「ジャーナリング」「バレットジャーナル」——
それぞれに異なる特徴と目的があり、ライフスタイルや悩みによって選び方や活かし方が変わります。

うさ子

この記事では3つのノート術の違いや使い方、始め方のコツをまとめました。

ご紹介する3つの手帳術の中から、あなたにぴったりのスタイルが見つかりますように。

手帳やノートを使って、日々の暮らしや心をやさしく整えてみませんか?

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コモンプレイスブックで情報をまとめる

コモンプレイス(Commonplace Book)は、心に残った言葉や知識、アイデアをテーマ別にまとめていく「自分だけの知恵の宝箱」のようなノートです。

コモンプレイスブック書き方
昨年の私のノートより

昔の哲学者や作家たちも使っていたと言われる記録法で、本や講座、日々の会話、ネットで見つけた言葉など、他人の知見を自分の中に「共通の場所=Commonplace」に書きとめておくという発想から生まれました。

うさ子

コモンプレイスブックとは、気になった情報や役立つ内容を1冊の手帳にまとめる手帳術のこと。

日記のように「今日何があったか」を書くのではなく、「これは後で使えるかも」「この言葉、いいな」と思ったものを収集します。

たとえばこんな使い方ができます:

  • 読んだ本の名言や気づきのメモ
  • 撮影で上手くいった構図のヒント
  • 誰かのSNS投稿で心に残ったフレーズ
  • レシピアイデアの断片や下書きメモ

コモンプレイスの目的は「何かを書き残すこと」ではなく、自分の興味や思考の流れを可視化して、あとで再利用できるようにすること。

ブログや動画づくりのネタ帳としても、とても役立ちます。

コモンプレイスブックのやり方:3ステップ

コモンプレイスに特別な道具は必要ありません。今日からでもすぐに始められます!

STEP
道具を揃える

お気に入りのノートや手帳1冊

色分けに使う丸シールやカラーペンもあると便利です。
100円ショップのマステ素材シールや、呉竹のクリーンカラードットなど、見た目がやさしい色を選ぶと長続きしやすいですよ。

ドットペンと丸シール
無印マーキングシール/ダイソーカラーステッカー/呉竹クリーンカラードット
STEP
気になるジャンルでKEYを作る

コモンプレイスでの「KEY」とは、自分の関心ジャンルを示すキーワードのこと。

まずは気にせず自由に書き込んでみましょう!

本や映画で心に残った言葉、思いついたアイデア、やってみたいことなどをフリー欄にどんどん書き出します。

数日~数週間書きためていくと、「自分はこのテーマが好きだな」という共通点が見えてきます。
そのときに、似た内容をまとめてKEY(キーワード)を設定します。

KEYの数は最初は5つほどが目安
私はこんな感じにしています:

  • 買いたいもの
  • 動画編集のヒント
  • レシピ
  • ブログネタ
  • 読んだ本のメモ
うさ子

書いた内容から自然に浮かび上がるKEYを使うことで、自分らしいノートになります。

KEY設定のヒント
  • テーマ例:「アイデア」「学び」「暮らし」「やりたいこと」「言葉」など
  • 気持ちで分ける:「前向き」「ふつう」「落ち込み」など色で分類
  • 興味の方向で分ける:「手帳・文具」「本」「映画」「料理」「SNS投稿アイデア」など
STEP
KEYの目印をつけて整理する

KEYを決めたら、ノートの中で色ペンやシールを使って視覚的に整理します。

コモンプレイスのKEY
  1. KEYと色の組み合わせを決める
    例:レシピ=ピンク、ブログネタ=ブルー、動画=グリーン
  2. 一覧ページを作る
    ノートの最初に「KEY一覧」を書いておくと迷いません。
  3. 書いたページに目印をつける
    該当するKEYの色でマークしたり、丸シールを貼ったりします。
うさこ

KEYをつけることによって、後から探しやすくなります!

こうして集めた小さな断片が、やがて大きな発想の源になります。

ジャーナリングは書く瞑想

ジャーナリング(Journaling)とは、頭に浮かんだ思いや感情をそのまま紙に書き出していく「マインドフルネス」。

ジャーナリング書き方例
ジャーナリングの見本を作成してみました。
うさ子

ジャーナリングは「書く瞑想」とも呼ばれます。

ジャーナリングによって心の中を整えたり、考えをスッキリ整理したり。
自分の本音と向き合う時間になるんです。

ジャーナリングで得られる効果
  • 感情の吐き出しでストレスや不安が軽くなる
  • 自分の本音や望みに気づける
  • 思考の整理によって、新しいアイデアが生まれる
  • 行動力が高まり、前向きな一歩が踏み出せる

日々のモヤモヤ、不安、考えすぎて堂々めぐりしてしまう思考……
そんなときにこそ、ジャーナリングが強い味方に。

書くだけで、頭も心もスッキリ。
自分と向き合う静かな時間は、次の創作や発信のエネルギーにもつながります。

ジャーナリングのやり方|3ステップで実践

ジャーナリングはとてもシンプル。道具も場所も、特別なものは必要ありません。

STEP
制限時間を決める

5〜10分など、無理のない時間を設定し、時間内に書き切ります。
ジャーナリングを行う時間帯は、朝の目覚めや、夜のリラックスタイムに。

STEP
浮かんだことを書き出す

思いついたことをどんどん書き出します。
買いている途中でテーマが変わってしまっても、まとまっていなくても大丈夫。誰にも見せないからこそ、自由に書いてOKです。

「書くことがない…」と思ったら、その気持ちを書いてみてください。

STEP
客観的に読み返す

書いたあとは、少し時間を空けてから読み返してみましょう。
「私はこう思っていたんだな」と俯瞰することで、気づきや整理が深まります。

ネガティブな感情をたくさん書いたときは、読んでから破って捨てる、という方法を取り入れてる方も多いようです。気持ちのデトックスになります。

目的別|ジャーナリングの書き方

  • 今の気持ちを書き出す
    →今日の予定、気分、体の感覚、頭に浮かんだ言葉など、なんでも自由に書いてOK
  • ネガティブな感情を整える
    →イライラ、不安、悲しみなど、心の中にたまっている感情をすべて吐き出すことで、気持ちが整っていきます。
    強い感情のときは、大きな文字でぐるぐる書くのもおすすめです。
  • やりたいこと・願いを書く
    →やりたいこと・好きなことなどをたくさん書き出します。何度も出てくるキーワードは、きっと大切なヒント。自分の望みのパターンが見えてきます
ジャーナリングのコツ
  • 使うノートは自由(チラシ裏でもOK)
  • 誰にも見せない前提で書く
  • 気が乗らないときは無理せず、短時間だけで終えましょう
  • お気に入りの香りや音楽など、リラックスできる環境で。

続けているうちに、頭の中の整理がスピードアップ
本当の自分の声が聞こえやすくなります

うさ子

ジャーナリングは心のメンテナンスです。

バレットジャーナルは箇条書きの手帳術

バレットジャーナル(Bullet Journal)とは、「・(バレット)」を使ってタスクや思考を箇条書きで記録していく手帳術です。

パレットジャーナル
昨年の私の手帳です。

ニューヨーク在住のプロダクトデザイナー、ライダー・キャロル氏が自身の注意欠如障害(ADD)と向き合う中で生み出した手法。
必要なことを素早く整理しながら、やるべきことを前に進めていく仕組みとして世界中で注目されています。

書き方に決まりはなく、予定やToDo、アイデア、感情の記録など、なんでもOK。
箇条書きのシンプルさが最大の魅力です。

バレットジャーナルの魅力と効果

  • シンプルで手軽に始められる:ノートとペンがあれば、すぐに始められます。
  • 頭の中を整理できる:思考を外に出すことで、優先順位が明確に。
  • 先延ばしの癖が改善:タスクを移動し続けるうちに「やろう!」と思えるように。
  • 一元管理ができる:予定・メモ・日記・目標……すべてこの1冊に。
  • 振り返りの習慣がつく:何をして、何が残っているかを“見える化”できます。
うさこ

デジタルが苦手な方や、オリジナルの手帳づくりを楽しみたい方にもぴったりの方法です。

バレットジャーナルの基本構成

バレットジャーナルは、以下の4つの基本コンテンツを使って進めていきます。

コンテンツ名目的 / 内容ポイント
Index(インデックス)ノート内の目次。最初の数ページを空けて、何ページに何があるかを記録。
Future Log(フューチャーログ)半年〜1年分の予定や目標。ざっくりとした先の予定、夢やビジョンを書くのにも◎
Monthly Log(マンスリーログ)その月の予定とタスク。見開きで左にカレンダー、右にToDoを書く形式が定番。
Daily Log(デイリーログ)その日の記録・メモ・ToDo。1日ごとに自由に記述。1ページに複数日でもOK。
うさ子

バレットジャーナルはページ数を記入する必要があるので、あらかじめページ数が記載されている手帳を使うと便利。

サニー手帳など、ページ数が記載されている手帳もあります。

バレットジャーナルのやり方

バレットジャーナルでは、内容ごとに記号(KEY)をつけて記録を分類します。

バレットジャーナルのKEY
STEP
KEYを決める

基本のKEYは下の表のようなもの。でも自分の好きなように決めてもOKです。ノートの一番最初のページに決めたKEYを書きます。

KEYの種類記号意味
基本のKEYタスク(今日やるToDoなど)
イベント(誕生日、予定など)
メモ・思いつき・アイデア
強調のKEY重要なこと(「・」「○」の左に付ける)
ひらめき・気づき・アイデア
タスク管理×完了済タスク(「・」を「×」に変更)
翌日以降に繰り越したタスク
未来の予定に移動済み(フューチャーログへ)
取りやめ二重線キャンセルされたタスク
STEP
インデックスページを作る

どんな内容が何ページに記載されているかわかるように目次ページを作っておきます。

STEP
年間ページ・月間ページを作る

インデックスページの次に、フューチャーログのページ(見開き2〜4ページ)、マンスリーログのページ(見開き1ページ)を作ります。

STEP
次のページから書き始める

マンスリーログまで作ったら、次のページから本日のバレットジャーナルを書き込んでいきます。書き込んだ中で後から見返したいと思った内容は、インデックスページにページ数を記入。

1ヶ月書き込んだら次のページに翌月のマンスリーログページを作成します。

うさ子

KEYを活用することでページ全体が整理され、ひと目で「何をするか」「何が終わっていないか」が把握できます!

バレットジャーナルの続け方のコツ
  • 飾りすぎない:凝ったレイアウトは不要。箇条書きで「記録と管理」に集中。
  • 完璧を目指さない:書き忘れてもOK。続けることが何より大切。
  • 書く時間を決める:朝・夜など、習慣化しやすい時間に書くのがおすすめ。
  • お気に入りの文具を使う:書く時間が少し楽しみになります。

SNSなどではおしゃれなバレットジャーナルの投稿をよく見かけますが、本来は「見せる手帳」ではなく「使うための手帳」。なので箇条書きとキーだけでラフに書き始めてみてください。

逆に「可愛くデコレーションしたい!」という方は、その楽しみ方こそが自分らしいバレットジャーナル。好きなように書き溜めていけるのがバレットジャーナルの魅力でもあります。

バレットジャーナルには何を書いてもOK

バレットジャーナルは、決められたフォーマットに合わせて記入する手帳とは違い、自分の毎日を自由に記録できるノート術です。

うさ子

予定やToDoはもちろん、日記のように「感じたこと」「ひらめいたこと」「気づき」などなんでも思いついたその場で書き込んでください。

たとえば、こんなことが書けます:

  • 今日の予定やスケジュール
  • やることリスト(ToDo)
  • イベントや記念日、誕生日、天気
  • 思ったこと、感じたこと、反省や振り返り 起こった出来事の記録(良かったこと・困ったこと)
  • アイデアやひらめき
  • 夢や目標、叶えたいこと

これらを思いついた順にどんどん箇条書きしていきます。

カテゴリを分けて書くのではなくKEY(記号)で内容を区別するスタイル。
「何を書いてもいい」「どんな順番でも大丈夫」という安心感があります。

バレットジャーナルの記録例

実際の私の手帳からピックアップします。

  • 今日やること → ・食材の買い出し
  • イベント → ○〇〇さんとZoom打ち合わせ
  • メモ → -編集BGM、前回の曲がしっくりきた
  • アイデア → !“梅酢の使い方”をレシピ記事にまとめる?

続けていくと、「こういうことを記録しておくと便利」「これを書いておくと後で役立つ」という、自分だけのルールが見えてきます。

うさ子

何を書こうか迷ったら「これは未来の自分へのヒントになるか?」で見分けると、書き残したいことが自然と見えてくるかも。

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コモンプレイス・ジャーナリング・バレットジャーナルの違いを比較

それぞれのノート術には異なる目的と特徴があります。
あなたのライフスタイルや記録したい内容に合った方法を選んでみてください。

ノート術目的特徴おすすめのノートこんな人におすすめ
コモンプレイス知識やアイデアのストック名言・引用・気づきをジャンル別に整理小さめで持ち歩きやすいノート
例:コクヨ「測量野帳」
アイデアをすぐに書き留めたい/気づきを貯めておきたい
ジャーナリング感情や思考の整理気持ちや悩みを自由に書いて心を整えるしっかり書ける1日1ページ手帳
例:A5サイズのデイリーノート
モヤモヤを整理したい/自分と向き合う時間を持ちたい
バレットジャーナル予定・タスク・記録の一元管理箇条書きと記号で予定や思考を整理自由度の高いノート
例:ドット方眼ノートやお気に入りの1冊
スケジュールと記録をまとめて管理したい/柔軟な手帳術を求めている

1冊にまとめるのもよし、それぞれ別ノートで使い分けるのも◎

私個人としましてはコクヨの測量野帳がとても気に入っています。
どのノートを使おうかと迷われている方にはこちらをお勧めしたい!

コクヨの測量野帳
うさこ

薄くて小型、表紙が厚くて外でも書きやすい、中は方眼。

ジャーナリングに使うには小さすぎますが、コモンプレイスとバレットジャーナルには測量野帳は使いやすいですよ。

まとめ|「書くこと」は、自分とつながる大切な時間

今回は、「コモンプレイス」「ジャーナリング」「バレットジャーナル」という3つのノート術をご紹介しました。

それぞれ役割や目的は違いますが、共通しているのは「書くこと」が、自分の内側を整えたり、アイデアを形にしたり、前に進む力をくれるということ。

ノートは決してきれいに書かなくてもいいし、空白が続いて毎日続けられなくても大丈夫。

どの手帳術も毎日必ず続ける必要はありません。

気軽に、自由に、そして楽しく。
あなたらしい「書く時間」を見つけてみてくださいね!

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