こんにちは!みすずです。
皆さんは普段どんなお鍋を使われてますか?
今回は無水調理ができる人気の国産ホーロー鍋「バーミキュラ」の製作過程を覗いたお話をさせていただきます。
きっかけは松坂屋名古屋店さんでした!
今回の工場見学はアンバサダーをさせて頂いている松坂屋名古屋店さんからお声がけ頂き参加させて頂きました。
バーミキュラ鍋を作っている「愛知ドビー」さんの本社工場は名古屋市内にあります。また、松坂屋名古屋店さんと愛知ドビーさんは長く付き合いがあるとのこと。そのため実現した企画でした。
一般では、工場見学は難しいのかもしれません。
貴重な機会に参加でき、大変うれしいです!
バーミキュラ鍋とは
バーミキュラ鍋は高い密閉性を誇る国産の鋳鉄製ホーロー鍋です。
ホーロー鍋といえばル・クルーゼやstaubなども大人気で有名ですが、これらはどちらもフランス製。対してバーミキュラはなんと日本製なんです。
国産でここまで人気の煮物ホーロー鍋は他にないとのこと。
これは素晴らしい事ですね。
丁寧な作りと見た目の可愛らしさ、そして持ちやすさや使いやすさにこだわったデザイン。国産ならではのきめ細かな配慮が嬉しい使う人に優しいお鍋です。
レシピブックもとてもおしゃれなんです
鍋を購入すると素敵なレシピ本が付いてきます。総ページ数84。
レシピだけでなく、バーミキュラ鍋の誕生日やお手入れの方法、おいしさを引き出す秘密など盛りだくさんな内容です。
他のホーロー鍋との違い
伺ったお話をX(旧Twitter)のポストにまとめています。
- 焦げたり、吹きこぼれたりしにくい。
- ダブルハンドルで持ちやすい。
- ハンドルが丸みのあるデザイン。
- 鍋底が安定し、洗いやすい設計。
- 鍋底にあるリブで、食材がくっつきにくく加熱ムラなく仕上がる。
- ホーローが傷んできたら有料リペアが可能。
- オーナーズデスクでレシピの案内なども受けられる。
持ちやすく、洗いやすい。使用する私たちの使いやすさにとことんこだわってくれたお鍋なんです。
バーミキュラ鍋の底にはリブがあります。
このリブによって食材を点で支え、熱が直に触れないので上の方の具材と下の方の具材と均一に熱が入ります。
また、アフターフォローとして有料でホーローの掛け直しサービスがあります(鍋サイズや種類、色などによって値段が変わります。)
蓋も本体もホーローを剥がして掛け直すので新品同様に!この時色の変更も可能なんですよ。
そして「オーナーズデスク」という電話サービスではレシピの提案などどんな質問でも受けてくれます。電話に対応してくださるのは日々バーミキュラを使う担当者の方々。
わからないことがあったら何でも聞けそうです!
バーミキュラ工場を見学
バーミキュラ鍋の製作行程は大きく分けて3つあります。
- 鋳造行程…土台を作ります
- 精密加工…密閉性を高めます
- ホーロー加工…周りをコーティングします
これらを順に見ていきましょう。
鋳造行程
工場に入ってすぐに目に入るのがこちらの1つめの行程。
鍋の土台を作る作業です。
ここで鉄を1500度で溶かし、13種類の素材を0.01%単位で配合していきます。
ちなみにこの工程は、一般的には0.1%単位での配合だそうです。バーミキュラではより細かな単位で配合し機密性を高めた鍋を作っているんですね。
溶かした高熱の鉄を鍋の型に流し込んでいきます。
この行程は静かに、そして早く行うのがポイントだそうです。
早すぎてしまうと、流し入れる時に勢いがつくので型が壊れたり鍋の持ち手部分まで液が行き渡らない可能性もあります。
でも逆に遅すぎてしまうと温度が下がるため良い鍋を作る事ができません。
鉄材をただ溶かして流し込むだけではないのですね。
型の中にはこのような鉄粉が使われています。
なので出来上がった鍋の周りにも砂が付いています(見にくい画像ですみません)
精密加工
先ほど出来上がった鍋の周りの砂を取ります。
で、これで綺麗になったら鍋の出来上がり、、かと思いきやそう簡単にはいかないんです。
材料を高温で溶かしてそれを冷やしているので歪みができてしまっているんですね。
出来上がった鍋の蓋を平らなところに置くと隙間が…↓
蓋がほんのりと傾いているのがお分かりいただけるでしょうか?
そのため、蓋を削って隙間のない状態にしていきます。下の写真の左が完成品、右は削ってない状態です。
蓋を削る行程を行うことで鍋の密閉性が高まり食材の旨味を閉じ込める調理が可能になるんです。
削るのは機械なのですがそれを調整するのは職人技。
指に伝わる振動や音などで蓋の状態を確認してセッティングします。
蓋を削ったら、測定器で歪みを計測。
針を蓋の周囲にぐるっとあてて測定器の目盛りが0.01mm以内のふれになるようにブレた部分を更に削ります。
めちゃくちゃ細かい作業をやられてますね!!
測定後再度蓋を削り、再び測定器で計測。
目盛りが1目盛り以上ふれないかどうかを確認して完成になります。
完成した蓋はぴったり真っ平ら!
下に紙切れ1枚だって入りません。
だから、バーミキュラ鍋の蓋はぴったりと閉まるのですね!
このような細かなチェック行程を行っているのはバーミキュラだけだそうです。
なので他社製品に比べて高い密閉性を誇ってらっしゃるんです。
ホーロー加工
最後の加工行程は写真NGだったため画像はありません。
この工程は企業秘密です。
ガラスと水を溶かした液を鍋にスプレーで吹き付けていく作業が行われます。
なぜホーロー加工するの?
先ほどまでの行程で出来上がったお鍋は鉄のまま、ですよね。
この鉄鍋にホーロー加工を施す事によって酸に強く、錆びにくく、匂いうつりしにくくなります。
また洗う時にも汚れが取れやすくなるんです。
ホーロー加工は鍋の見た目の可愛さのためだけではないんですね!
そしてなんといっても重要なのがホーローのガラスの遠赤外線効果によって食材の芯から火が通せるようになること。おいしいお料理が作れるのがバーミキュラ鍋の特徴なので、このホーロー加工の工程がとても重要になります。
バーミキュラ鍋はホーロー3層構造
一般的なホーロー鍋は2層が多いのですが、バーミキュラは3層塗っています。
鍋にベースを塗り、続いてカラーコーティングで塗り、最後にパールやクリアといったものを塗ります。
3層塗ることによって耐久性も高まります。
職人による手作業
このホーロー加工の工程は全て手作業です。スプレーで吹き付けて塗る作業は難しく、職人さんの高い技術が必要。
また、気温や湿度によっても状態が変わるので塗りながらの微調整が必要。光沢感を見てスプレーを近づけたり離したりしながら全体を均一な厚みで塗っていきます。
職人技が光る細かな作業です。
塗る→乾かす→焼くを3回
さて、ホーローを塗ったら鍋を一度乾かします。
先ほどホーローはガラスと水だと記載しましたが、その水分を飛ばしてガラスを貼り付けます。
その後行程2で削った蓋の部分に付いたホーローを剥がしとり、800度で焼き付けます。
これでようやく1層めが出来上がり。
同じ作業を3回繰り返して3層のホーロー鍋が出来上がります。
バーミキュラ鍋の完成
バーミキュラでは環境や職人への配慮からビビットな色は使用していません。
全てが淡い優しい色合いです。
淡い色合いは、見た目にも可愛らしいですね。
下の写真奥は18cmのパールピンク。手前は22cmです。
鍋サイズは4種類
- 18cm (4人分)
- 22cm (8人分)
- 26cm sukiyaki
- 26cm ベーシック
バーミキュラ鍋で一番人気があるのは22cmだそう。
この22cmを使用すると8人分の汁物やカレー、ご飯なら6合までが炊けます。一番使いやすいサイズかもしれませんね。
私も22cm鍋が1番好きです。
18cmは22cmの半量になるのでカレー4皿分、ご飯なら3合分です。
26cmは浅型(sukiyaki)と深型(ベーシック)の2種類があります(以下は浅型のsukiyakiです)
14、18、22cmは8色展開。通常色と特別色があります。特別色は値段が1000円高くなりますが、これは塗料の違いで鍋の性能は同じです。
26cmは通常色(4色)のみの展開です。
バーミキュラを使った料理実演
続いて愛知ドビーさんの素敵なキッチンで愛知ドビーさんによるお料理の実演を拝見させて頂きました。
実演部分はfacebookにてライブ配信しています。
アーカイブが残してありますのでお時間あります方はこちらもどうぞ。
バーミキュラ料理実演メニュー
- 無水カレー(バーミキュラ)
- ローストポーク(ライスポット)
- 白米炊き(ライスポット)
- 豚肉とキクラゲの炒め物(ライスポット)
- 炒飯(ライスポット)
無水カレー
バーミキュラで作る無水カレーは手軽で美味しいのが特徴!
鍋いっぱいに生の具材を詰めて弱火にかけるだけで出来上がります。カレーといっても玉ねぎを炒めたり途中でかき混ぜたりしなくていいんです。
弱火にかけるだけで出来上がり。
最後にルーを加えます。
トマトの酸味とお野菜の甘味たっぷり!
辛口カレールーのピリ辛がよく合う美味しいカレーでした。
実は私はこの時が無水カレー初体験でした!
ローストポーク
お次のローストポークは、バーミキュラライスポットを使用して作ります。
ここでライスポットの説明をざっくりさせていただきますね。不要な方は飛ばしてください。
バーミキュラライスポットとは
バーミキュラ鍋のユーザーさんからの声でよくあるのが「バーミキュラでご飯を炊くと美味しい!」
ですがコンロで鍋炊きする場合火加減を自分で見ないといけません。
炊飯器のように、手軽にご飯を炊きたい。。。
そんな声に答えたのがこのライスポット。
火加減を見る手間を解消し、ボタン1つで簡単にバーミキュラご飯が炊けます。
バーミキュラライスポットは側面と底と両方で火入れをし、密閉性が高いので粒立った甘いご飯が炊けます。
1台で1合〜5合まで0.5合単位で炊けます(5合炊きライスポットの場合)
また、ライスポットを購入するとおしゃれな分厚いレシピ本がついてきます。
ライスポットの操作は簡単
先ほどライブ配信動画でも何度か説明が出てきますがライスポットのスイッチは「これから押すところ」のみ光ります。
必要のないスイッチは光らないんですね。
これなら操作に迷わなくてすみます。
ライスポットでの炊飯
電源→炊飯ボタンの順に光るので光った通りにスイッチを押します。
少ない合数でも美味しく炊けるような設計になっているので、入れたお米の合数をセットします。
炊き込みご飯の場合は若干異なりますが製品付属のリーフレットに記載通りに作れます。
右下の青丸(スタート)を押すと炊飯が開始します。
タイマー機能もあります。
炊飯時間は通常は「浸水30分、火入れ20分、蒸らし10分」の合計1時間です。
浸水30分を飛ばす場合は終了時間から30分引きます。
4種類の炊飯モード
ライスポットで炊けるご飯は4種類。
- 白米
- 白米おこげ
- 玄米
- 玄米おこげ
担当者さんのオススメは白米の上に生のお野菜、タレに漬け込んだ生肉をのせておこげモードで炊くビビンバ。
こちらも付属のリーフレットにレシピが掲載されています。
リーフレット掲載レシピはなんと100種類!
保温機能はありません
ライスポットには、通常の炊飯器にあるような保温機能がありません。これは、長時間保温したご飯はあまり美味しくないため。
炊きたての美味しいご飯を食べて欲しいとの思いから保温機能は付けていないそうです。
ですがこのまま1時間はホカホカが保てるそうですよ。
炊き立てを食べたいとは言え、家族人数によっては炊いたご飯が毎回余ることもあると思います。保温の機能は欲しかったですね。
ライスポットで作れる料理
ライスポットは鍋なので、通常鍋で作る料理なら何でもライスポットで作ることができます。
電気で加熱するのでやることはほぼ材料をセットするだけ。
メニューによっては、焼いたり炒めたり混ぜたりの工程も必要ではありますが、焦げ付きにくい設計になっているため焦がしたり吹きこぼれたりせず簡単に色々なメニューが作れます。
また、調理モードの中火は炒め物に最適な温度を保つため炒めたり焼いたりに最適!
この後鍋をレンタルして私も使ってみましたが、本当に焦げ付きにくくて炒め物がしやすかったです。
お鍋で炒め物、なかなかやらないですよね。
この時は不思議な光景に見えましたが、お肉を焼いたりご飯を炒めたり、まるでフライパンのようにも使えます。
炒飯は卵がふんわり仕上がりましたし、混ぜている時に木ベラから伝わる鍋肌の滑らかさが気持ち良かったです。
(画像はライブ配信動画のキャプチャです)
ちなみに、先ほど炊飯の保温機能は無いとお伝えしましたが、調理モードには保温機能があります。
ライスポットの保温機能について
ライスポットには30度から1度単位で設定で設定できる保温機能が備わっています。
30度からの保温、ということは、、、
低温調理が可能!ですね。
使えばローストビーフなどの低温調理も簡単。
またパン生地の発酵やヨーグルトなども作れます。
常温でもさほど失敗のないヨーグルトよりも納豆やテンペ、天然酵母の生種起こし、自家製甘酒など温度管理が大切な発酵メニューにも大活躍です。
重厚な蓋があるため温度が保たれやすく、低温調理器よりも使いやすい印象でした。
こちらは保温機能70度で放置して作ったローストポーク。
X(Twitter)にのせたローストポークカットの動画はこちら
https://x.com/misumisu0722/status/935358454906068994?s=61&t=FGkSvvls6hQjSyOjqxlXUA
柔らかに仕上がりカット作業を拝見しているだけでテンション上がりました!
その他、ライスポットで作った炒飯2種類と豚肉とキクラゲの炒め物も並びます。
炒飯は卵を入れ→ご飯を入れ炒め合わせ→チャーシュー(or鮭フレーク)、胡麻、塩、ネギ、醤油を回しかけます。
木耳の炒め物は卵をふわっと炒めて取り出し→豚肉、トマト、キクラゲを加え炒めて卵を戻し→醤油とナンプラーで味付け。
どのお料理もバーミキュラによる食材の旨みを引き出す調理がされるので普段よりも薄味で美味しく作れるとのこと。
カレーは8皿分作りましたが、カレールーは5皿分しか入れていないそうです。
お腹いっぱいいただきました!!!
最後に
素敵なお料理やバーミキュラ鍋の使い方の細かな説明を色々伺いホクホクで帰宅。
バーミキュラ鍋がすっかり欲しくなりました!
今回愛知ドビーさんのご好意で、モニターでレンタルさせて頂ける事になりました(この後返却しております)
楽しいひと時をありがとうございました!